全国のごみ焼却施設
ダイオキシンの排出量が2割減

昨年11月まで1年

全国の廃棄物焼却施設が1999年11月までの1年間に排出したダイオキ
シン類の総量は、前年より約2割減ったことが27日、厚生省のまとめでわか
った。施設の改善が進みつつあることが主な理由。また9施設で排ガス中のダ
イオキシン濃度が基準を超えたため改善指導を受け、特に高濃度だった埼玉県
の2つの産業廃棄物焼却施設は撤去された。

 焼却施設の稼働数は、一般廃棄物用が1867、産業廃棄物用が3942。
排出されるダイオキシン類の総量は年間1770グラムとなり、前年の230
0グラムから23%減少した。

 各施設を平均すると、排ガス1立方メートル当たりのダイオキシン類量は約
7ナノグラム(1ナノは10億分の1)だった。

 一般廃棄物用では、1年間に190施設で改良工事が行われるなど、200
2年12月からさらに厳しくなる排ガス濃度基準を6割以上が満たしている。

 産廃用では、新基準をクリアする施設が1割程度。改良工事が進まないと、
2年後には休・廃炉が避けられない施設が増えそうだ。

<2000年6月28日朝日新聞紙面より>

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