生ごみ処理発電所、神戸で8月から運転開始

ホテル残飯集め発電


 
生ごみ発電所の仕組み
ホテルから集めた生ごみを次々と処理して最後に燃料電池で発電する。こんな発電所が神戸市に完成し、8月下旬に運転を始める。地球温暖化対策を進める環境省の事業で、石油など化石燃料は使わないし、ダイオキシン抑制につながる上に生ごみも減る。世界でも例のない発電所という。

 大手ゼネコンの鹿島と新エネルギー・産業技術総合開発機構が共同で開発したシステム。神戸市内の複数の大型ホテルから調理くずや残飯などの生ごみを1日に6トン収集。発酵槽に入れ、バクテリアに分解させて1200立方メートルのメタンガスをつくる。

 このメタンガスから水素をつくって燃料電池で酸素と反応させて電気を起こす。能力は1日に2400キロワット時。一般家庭の約8カ月分の使用量に相当する。

 生ごみ1トンからつくられるメタンガスは灯油120リットル分に当たる計算。しかも、生ごみの量は10分の1以下に減らせる。

 電気は、設備を整えれば電気自動車の充電や他施設に供給できる。メタンガスは天然ガス自動車の燃料としても使える。

(07/29)

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